【第1弾】ダージリン紅茶を育てる有名な茶園を3つ紹介

ダージリン

【第1弾】ダージリン紅茶を育てる有名な茶園を3つ紹介

世界的に人気を誇る紅茶「ダージリン」。ダージリン地方では紅茶の生産が最も重要な産業であり、80を超えるたくさんの茶園が存在しています。

この記事では紅茶を栽培する特に有名なダージリンの茶園を3つ紹介し、ダージリンの品種についても少し解説します。

ダージリンは茶園によって香りや特徴が違う

ダージリンは茶園によって香りや特徴が違う

ダージリンは、スリランカのウバや中国のキーマンと並んで世界三大紅茶にも数えられる人気の高い紅茶です。ダージリンが育つインド北東部のダージリン地方は、山岳地帯で季節風の影響を強く受けることから収穫する季節や年によって香りが大きく変わります。

そして、ダージリンの品質を決めるもう1つの重要な要素が「茶園」です。ダージリン地方には、80を超える茶園があり、それぞれの茶園がそれぞれの環境でこだわりの紅茶を生産しています。

今から、ダージリンの茶園の中でも特に有名な3つの茶園「キャッスルトン」「マーガレッツホープ」「ジュンパナ」の特徴を紹介します。味や香りの違いについては、非常に繊細で年やロットナンバーによっても変化するのでコメントは控えますが、どの茶園も多くの紅茶ブランドがこぞって買い付ける名高い茶園です。

ダージリンの茶園を紹介

ダージリンの茶園を紹介

キャッスルトン茶園

キャッスルトン茶園は、ダージリンの茶園の中でも最も有名な茶園です。小規模な茶園でありながら高い技術があり、仕上がる紅茶の品質は世界的に認められています。

最高級のダージリンを決めると言われるカルカッタのオークションでは、1989年から1992年まで毎年、過去最高額を更新しました。これがきっかけでキャッスルトン茶園は世界的に有名な茶園となったのです。キャッスルトン茶園の名がつくだけで信頼感があります。

【コラム】ティーオークション
昔からダージリン紅茶の取引はカルカッタで行われるティーオークションがメインで行われてきました。最近ではオークション以外での販売方法が確立され、ティーオークションで取引される紅茶の割合は減少しているようですが、今でもティーオークションは、紅茶取引における重要な位置づけを守っています。

マーガレッツホープ茶園

マーガレッツホープ茶園は、ダージリンの中でもとても大規模な茶園として有名です。茶園の広さと多くの働き手のおかげで大きな生産量を誇っており、その品質も非常に高いことからダージリン地方で最も重要な役を担う茶園の1つと言えるでしょう。茶園は最も標高の高いところから最も標高の低いところで、約2000m近くも標高差があり、中国種だけでなくクローナル種の栽培も行なっていると言われています。

マーガレッツホープ茶園は、過去の茶園主の娘(マーガレット)が若くして亡くなったことから、その名「マーガレッツホープ」が茶園名に付けられたことでも有名です。

【コラム】クローナル種
クローナル種とは「挿し木」という技術を高品質な品種から、同じ遺伝子を持って栽培された新しい茶樹のこと。定義については諸説ありますが、この記事の後半でもう少し詳しく解説します。

ジュンパナ茶園

ジュンパナ茶園は、ダージリンの他の茶園に比べると若干歴史が浅いものの、高い技術力があることで有名な名門茶園です。毎年、高品質なダージリンを収穫しており、その香りはよく「花のような香り」だと言われます。
また日本でダージリンという紅茶が浸透し始めた頃から、日本で飲まれているとされています。

クローナル種を扱っているのかはわかりませんが、中国種とアッサム種を栽培しています。山岳地帯のダージリン地方の中でも、特に山岳の険しい地域に位置していることでも知られる茶園です

クローナル種とは

クローナル種とは

マーガレッツホープ茶園で「クローナル種」が栽培されていると紹介しましたが、クローナル種はキャッスルトン茶園など今では多くの茶園で栽培されている新しい品種です。
ダージリンの茶樹には、ルーツが中国にある「中国種」とルーツがダージリンのすぐ近くにある「アッサム種」の2種類があります。これらの品種の中でも特に質が高い茶樹を選んで「挿し木」という技術で、選んだ茶樹と同じ遺伝子を持つ新しい茶樹を作る。この茶樹から栽培される品種をクローナル種と呼びます。クローナル種には、中国系のクローナル種やアッサム系のクローナル種、ハイブリッドのクローナル種などがあります。

中国種の茶樹は小さく繊細な香りが特徴で、アッサム種の茶樹は大きくゴールデンチップスやシルバーチップスと呼ばれる芯芽を持つことが特徴です。クローナル種の研究によって、今までよりさらに高品質なダージリン紅茶ができあがる可能性があるのです。

ダージリン茶園まとめ

この記事ではダージリンの3つの茶園を紹介しましたが、ダージリン地方には他にもオカイティ茶園、セリンボン茶園、グームティー茶園、シーヨック茶園・・・などたくさんの有名な茶園があります。

今回紹介した「キャッスルトン茶園」「マーガレッツホープ茶園」「ジュンパナ茶園」は、どれもダージリン地方の南部に位置し、南向きや東向きの茶園ばかりなのですが、このような地形が特に高品質な紅茶を生み出すのでしょうか。
紅茶を飲むだけでなく、そのようなことを考えるのもダージリンの楽しみの1つかも知れませんね。一緒に素敵なダージリンを楽しみましょう!

第2弾では「タルボ茶園」や「幻のムーンライト」など紅茶のロマンが詰まった一流茶園やダージリンの種類を紹介しています。
『【第2弾】ダージリン紅茶を育てる有名な茶園を4つ紹介』

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